2016年 秋 皮革手工芸教室「第39回展示発表会」

2016年11月24日(木)~25日(金)に、
東京・蔵前の東京鞄会館にて、「第39回展示発表会」が行われました。素敵な作品であふれる展示会の様子を、ご紹介します。

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型紙に合わせて作られた研修科の作品

色とりどりの鞄やお盆、マガジンラックは、研修科の作品です。色や柄を自由に考えて作られた作品たちは、同じ型紙から作られたとは思えないほど、個性豊かに仕上がっていました。

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自由な発想で作られた専門科の作品

専門科の作品は、色や柄はもちろん、形や素材も様々です。鞄や小物のデザインを自由に考えて、型紙づくり、裁断、縫製までを行います。2種類以上の革を組合せて作られた作品などもあり、細部までそれぞれの方のこだわりが見えました。

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「作っても楽しい。差し上げても喜ばれる。」 楽しい皮革工芸教室の様子

皮革手工芸教室で講師をしている野口伸子先生に、お話をお伺いしました。

展示風景イメージ5「教室には、初心者を対象にした基礎科と、基礎科を修了した方のための研究科、研究科修了後にオリジナル作品の制作に取り組む専門科の3つのクラスがあります。展示会に並んでいるのは研究科以上の方の作品で、革の裁断、染め、仕立てまでの全工程を、生徒の方がご自身で行ったものばかりです。 成牛一頭分の半裁のような大きな革を購入して、型紙に合わせて裁断し、鞄などの大きな作品を制作していきます。型紙から外れた小さな革は、作品のアクセントや小物作りに生かしています。革に、無駄な部分はありません。それを学ぶことができるのも、教室の特徴の一つです。」

展示風景イメージ6 「教室には、様々な方がいらっしゃいます。特に多いのは、仕事をリタイアされた後の65歳以上の方です。中には、90歳以上の高齢の方もいらっしゃいます。 女性が多い教室ではありますが、年々、男性の方も増えていますね。男性の方の特徴は、作りたいものが決まっていること。“孫のための兜を作りたい”や“ベルトを作りたい”といった目的を持って専門科まで進まれる方が多いです。作品にも、独特の個性が光っています。」

展示風景イメージ6展示会場には、じっくりと作品を眺める方や小物を購入する方、先生とお話をする方など、たくさんの方がいらっしゃいました。 革は、私たちの生活に深く関わっているものです。だからこそ展示会や教室を通して、実用的であり、且つ、無限に広がる魅力を持った皮革製品の魅力をお伝えしていきます。

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